どちらが勝っても嬉しい、どちらが負けても悔しい。
私にとって、そんな試合があるとしたら彼らの対戦です。
全豪オープンテニス、男子Final
Roger Federer VS Rafael Nadal
最高の試合だった。泣いた。それ以前の準決勝でもすでにギャン泣きだったのだけれどw
Rafael Nadalの準決勝
↓Rafa倒れてますが、試合終わった時の私もこんな感じw
今回のRafaのドローは非常にタフなものでした。
準決勝の相手は「Baby Fed」とあだ名のつくディミトロフ。
私は今大会この試合で一番そわそわしました。
そわそわしている当時の私の様子↓
きたあああああ!!
— saki (@saki5200750) 2017年1月27日
2set up!!!
6 - 3
— saki (@saki5200750) 2017年1月27日
5 - 7
7 - 6
6 - 7
もう疲れたよママン
_| ̄|○吐きそー
— saki (@saki5200750) 2017年1月27日
勝ったああああああああ_| ̄|○
— saki (@saki5200750) 2017年1月27日
トイレいってくる
— saki (@saki5200750) 2017年1月27日
ものすごいそわそわっぷりですね。なぜならこの時、Rogerがすでに決勝進出を決めていたから。
決勝でRogerが待っている、特別な状態だったのです。
相手がRogerだろうとそうじゃなかろうとRafaは勝ちたいに決まっているのですが、ファンとしてはもうそわそわです。
この二人の対決がいかに特別か。
長年テニスを見てきた人ならお分かりになるでしょう。
二人が伝説と言われる所以
私はどちらかといえばRafaのファンです。
テニス選手らしからぬ、ノースリーブにハーフパンツ。頭にバンダナ。
バスケットボールの選手かな?wと思ったことを覚えておりますが、
縦横無尽に、まさに縦横無尽にローランギャロスのコートを走り回って、
「今の取るのかよ!!」とつっこみたくなるほど拾って拾って拾いまくる19歳の青年が、Rafael Nadalでした。
テニスが好きで好きで仕方ない少年がそのまま大人になったかのような彼のプレーが私は大好きになりました。
当時テニス界はRoger Federer時代。
Rogerについたあだ名は「芝の王者」。
ウィンブルドン5連覇。
羽根が生えたように美しいテニスは芝のコートで最も冴えわたります。
Rogerは全仏以外のGSを制覇しており、あと全仏を獲ればキャリアグランドスラム達成。
その日も遠くないと考えられていたのに、Rafaの登場でRogerのキャリアグランドスラム達成は
2009年まで先延ばしにされることになります。
なぜなら全仏でのRafaの無双ップリがはんぱなかったからですww
一方Rafaは、幼いころからあこがれのウィンブルドンの優勝が喉から手が出るほど欲しかった。
Finalにまでコマを進めながら、2006,2007年とRogerに退けられることになります。
RafaはRogerを倒したい、RogerはRafaを倒したい。
そんな二人の思いが、お互いのプレーを最高の高みに押し上げていくことになります。
そうこうしているうちにRogerはGS17勝(歴代1位)、RafaがGS14勝(歴代2位)と他を寄せ付けない圧倒的2TOPとして勝利を重ねていきます。
同世代に生まれた選手がかわいそうと言わざるを得ませんw
この歴代1位と2位の対決が見られるなんて、私たちはなんて幸せな時代に生きているのでしょう。
この二人の最高のプレーは、この二人の対決じゃなきゃ見られない。
そう思わせるものが、この二人の対戦にはいつもあるのです。
入場シーンで涙腺決壊
私はこの日仕事だったので試合開始には間に合わなかったのですが、録画してもらってたWOWOWの入場シーンでまずガン泣きしました。
歴代の全豪を制した選手たちが描かれた道を、Rogerが、Rafaがその後ろを歩んでくる。
まるでテニス界の歴史をリマインドされているかのよう。
そして何より幸せなのは、モノクロの壁画に描かれた選手たちの中で、
この二人だけがリアルな色を持って歩んでくる。
ああRafaが、Rogerが戻ってきた。
思えば彼らが不在のテニス界は、色を失っていたようでした。少なくとも私にとっては。
なもんでここ1年くらい私は沈黙してたので(2人が欠場してたから)、
Twitterで絡んでる方々は私がテニスファンだとは知らなかったようですw
コイントスで号泣
もううざいくらい泣いていますww
コイントスの少年うらやましいぞ!!
コイントスはRafaがサーブをとるのですが、その後ゆったりとベンチに向かうRogerと
いつもどおりジグザグダッシュでベースラインに向かうRafa。
これもすべてRafaのルーティンです
(´;ω;`)ぶわっ
良かったねRafa、またRogerと戦えるよ。
Rafaが患った左手首の故障は、Rafaのプレースタイルとしては絶望的なものでした。
Rafaの最大の武器である強烈なトップスピンは、リストを最大限に使って生み出されるもの。
その故障はRafaがRafaとしてのプレーができなくなることであり、
それはRafaにとっても、ファンにとっても苦しいものでした。
Rafaのプレースタイルは走って走って走り回って、常に全力のハードショットを打ち込むスタイル。
体力的な「限界」はRogerより早く来るだろうと言われていました。
そしてそれが来たのが2016年だと・・・そう囁く人もいました。その声はきっとRafaのところにも届いていたと思います。
この2年ほどは格下に負けることや棄権を余儀なくされることも増え、
Rafaは自信を喪失しているようでした。
フィジカルよりもメンタルに来ていると、私たちは思っていました。
それが、すべての雑音を押しのけて、今また一番大好きなテニスプレイヤーであるRogerと最高の舞台に立っている。
Rafaがどんなに苦労したか。
一方Rogerも、2016年に選手生活初の手術を強いられています。
もう二人の時代は終わった。
そう言う人が、沢山いました。
でも二人は戻ってきた。最高の舞台へ。相手は互いに知り尽くした最高のライバル。
これが泣かずしていられようか。
試合
二人は非常に冷静でした。
Rogerはいつも大体冷静なのですが、Rafaも非常に冷静にみえました。
私はこの二人を見ている時、本当に一瞬も目を離せません。
1球1球の応酬に彼らのクレバーな駆け引きが見えて、1球たりとも見逃すのがもったいないのです。
だからトイレにいけません()
そしてこの試合マイ・ベストラリーはこちら。第4セット第5ゲーム、アドバンテージNadalの局面です。(0:30~)
神だ。二人の神がおる。
試合はフルセットの末、Rogerの勝利で幕を下ろします。
私は冒頭で書いたように、嬉しく、悔しい気持ち。
でもそれ以上に幸せでした。この二人が、同じコートにいることが。
身体を気にすることなく、ふたりとも。テニスを楽しめているみたいだ。
そう思って私は何度も涙しました。
ふたりが楽しそうでうれしい
— saki (@saki5200750) 2017年1月29日
ラファが走れている
— saki (@saki5200750) 2017年1月29日
ロジャーが走れている
うれしいなあ
『テニスファンにとって、夢のような時間が続いています』
— saki (@saki5200750) 2017年1月29日
そーなんですよ実況のおじさん!!良いこと言った!
どっちが勝っても良いからもーちょっと試合しててくれないかなぁ
— saki (@saki5200750) 2017年1月29日
幸せな時間だった
私の大好きな二人です。
Rafaが「テニスをするために生まれてきた人」と評するRogerは、いつもRafaの前を歩いていました。
RafaにとってRogerは憧れの存在で、そのRogerに勝つことで王者の自信をつけてきたことでしょう。
いつしかRafaはRogerに並び、時に追い越し、再び負かされ・・・
またRafaはRogerに勝つたびに、ハードなトレーニングを積むことでしょう。
二人が戦うことは私にとっても本当に特別なんだなと、思い知らされた気分です。
どんくらい特別かというと、彼らが戦うことで世界が平和になるんじゃないかとそう思ってしまうくらい特別でした。
昨日から私の幸せの感度はフラッグシップ級です。
今日なんか幸せすぎて何食べても幸せ感じます。雪見だいふくうまー。
さあ次はクレーシーズン。全仏ですね。
ローランギャロスはRafaの庭。
Rafaが最も取り返したいトロフィーであることに間違いはないでしょう。
RogerとRafaがまた最高のプレイを見せてくれることを願ってやみません。
願わくばいつまでも、プレイを続けてくれることを。