2020年春
日本はもとより、世界がCOVID-19の渦に巻き込まれててんやわんやの大騒ぎとなっております。
私は職業柄、テレワークなどはできません。
自身が感染することをもっとも予防しなければいけない立場ですので
ご多分に漏れず遠くに桜を見に行ったり、都心への外出は控えております。
雨でなければ自転車で通勤し、満員電車も避けるようになって早2か月くらい。
「この先どうなるんだろう」と不安な気持ちを抱えつつ毎日自分のお勤めを果たしております。
そんな時でも、桜は関係なくきれいに咲き誇っています。
今年も桜は綺麗です。
この1週間は30分ほど家を出るのを早めて、朝桜をみてから仕事に行っていました。
持ち歩いているのはangenieux 0.95/25
掌におさまる小型のカメラとレンズです。
わたしが「光あるところから発光する」とキャッチコピーを勝手につけているレンズですが
光が滲んで、目に見えている世界とは違う描写をしてくれます。本当に綺麗です。
淡い色鉛筆で描いたようなやさしい描写をしてくれます。
目で見たものとは違う世界にしてくれるこのレンズが好きです。
仕事が日々くるくる変わる情勢に対応しなければならなくて日々残業残業な中、
自分でもよくこんな余裕があったもんだと感心しましたが
神経が張り詰めている中、綺麗なものをみて綺麗だなと思うことを求めていたのではないかなと思います。
仕事の日は、インターネットをシャットダウンするようにしました。
職場で日々入ってくる情報に毎日対応しなければならず、
その上ネット上の情報、特に色んな立場の人たちの声が入ってくるのがしんどくなってしまったのです。
「今の自分にこれは余分だな」と思った時に、スマートホンを閉じました。
自分にできることは、自分が感染するような行動をとらないことと
日々目の前にあるお仕事をこなすこと。
仕事に行く前にみる桜は「おつかれ、今はがんばれ」と言ってくれてるみたいでした。
ねこちゃん
これはopton-sonnarかな
色んな状況の人が色んな事に困っている。
ベストな選択がどれかもわからないけれど、
安全なところから野次を飛ばすことなんて誰にでもできる。
皆で生き残る術を考えないといけないのです。
東京を離れる人もいると聞きますが、私にはもとよりその発想はありません。
私は東京で生まれて東京で育ちましたので、
今はここでできることをして少しでも貢献できればというきもちです。
「来年は落ち着いている」なんて保障はないし、
おそらく年単位になる様相をみせておりますが、
ひとりで生き残ったところで、何もできません。
東京のはじっこで、今できることをしています。
2020年、春 ささき