さて一夜明けて2日目です。
急に佐渡行きを決めたもので宿はとらずにおりました。
案の定、翌朝体がバッキバキになりほぼ仮死状態となりはてた我々は朝から入れる温泉を探します。
はたの温泉 松泉閣さんに、
「頼むよォ、風呂に入れてくれよォ」と泣きつくように転がり込み
朝風呂を満喫いたしました。まじ松泉閣さん神です。
なんか温泉のお湯も柔らかくてお肌がとぅるとぅるになりました。
次回行ったらまたお世話になろうと思います。
朝風呂からの佐渡乳業🤤 pic.twitter.com/N1X6UFAUr6
— sasaki (@saki5200750) April 20, 2019
佐渡乳業のコーヒー牛乳がなんだかおいしく感じました。
パッと見乳牛はいないようでしたがどうなんでしょう。
もし晴れておりましたら青空の下の「法乗坊の種蒔き桜」をおがみたい所でしたが
この日はまぁすがすがしいほどの曇天に恵まれましたので
もはやおもしろネタと佐渡グルメに走るしか我々に選択肢はありませんでした。
ブリカツ丼
佐渡といえばブリみたいなとこあります。
寒ブリの時期に一度来たいものですね~
こちらはブリをカツにしてどーんにしたもの。略してブリカツ丼です。
あんまりブリをフライにするという発想がないのでなかなか斬新でした。
タレ、かかってないように見えるけどかかってるんです。あっさりめで美味しかったです。
カニ直売所 弥吉丸
「カニ たべいこぉ~♪」が口癖として有名なわたくしですが、
佐渡ならカニがゴロゴロ生息しているに違いない。カニたべいこう。
こちら毎朝赤泊港で水揚げされたベニズワイガニを隣接している工場でボイルしているとのことでカニがお安く手に入る・・・というか
カニの価格破壊が著しかったです。
まず入店とともに「はい、試食」とカニが1人1匹ずつ手渡されます。
この時点で「なんかカニに対する価値観が我々とは違うぞ」と違和感を感じざるを得ませんでした。
販売しているカニは一杯1000円から2000円。
この価格も東京から来た我々からするとおかしいのですが
B級品(A級とB級はカニみその量の違いだそうです)となるともう
300円とか500円とかの価格帯になっていました。もうわけがわかりません。
🦀の市場価格がほうかいしている🦀 pic.twitter.com/NtGpqEECek
— sasaki (@saki5200750) April 21, 2019
また、「足のみ」となると更なる価格破壊を招いています。
私が両手で抱えられるほどのビニール袋の中に
無数のカニの足が入って1袋1000円ちょいといういかれた価格です。
ここでのカニの足の価値は無価値に等しいのだろうか。
東京の人に教えてあげたらオーマイゴッドとかいってひっくり返るに違いありません。
さてこのような大きなカニ、持って帰るのもアレだしどうしよう。
となったところ、お店の方が「ここで食べて行っても良いよ」と言ってくださったので
唐突に店先で都内から来た二人のカニ食べ放題ショーが始まります。
カニをこんなにまるっと食べることもないので、
「カニの甲羅 開け方」
といった検索ワードでGoogle先生に頼る必要がありました。
ゴミバケツの中に捨てられるかにさんたち(少なく見えるけど奥行きがすごい)
2人でカニ3杯いただき、お値段1500円ほど。(←なぜならうち2杯は試食分だから)
もう都内でカニ食べるのがばかばかしくなるほどのコスパでした。
カニみそが美味しかった~!
運転しなければ日本酒をおともにしたい感じでした。
宿根木の町
さて佐渡グルメを食い散らかしてばっかりの我々ですが、
最後に佐渡最南端の町、宿根木(しゅくねぎ)の町に向かいます。
国の重要伝統的建造物保存地区として指定されております。
何が重要伝統的建造物なのかというと、
ここ江戸から明治にかけて、廻船の寄港地として栄えた町なんだそうです。
廻船業とは、北海道で物買って、それをまた別の土地で売り買いして、
その土地のものをまた別の土地で売って・・・を繰り返して儲けるお仕事。
佐渡の財産の何分の1かはここに集結しているといわれるほど、
一時は富が集中したところなんだそう。
ここの家は、ここに住んだ船大工さんたちが当時の技術を生かして建築。
約1ヘクタールの土地に110棟もの家が配置される高密度な集落、それが宿根木の町です。
なので町に一歩入るとまるで迷路。
ここはどこかな?ときょろきょろしてしまいます。
二人でもフラフラしていると相手を見失います。
かくれんぼしたらかなりエグいかくれんぼになりそうです。
陰と光が印象的な町でした。
隙間が美しいのでついカメラを向けてしまいます。
街中には用水路があります。(撮るの忘れましたが笑)
上流で食べ物を、中流で洗濯など洗い物を、下流を下水として使ったのだとか。
完全に「おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に」の世界ですね。
こちら、この町の名物「三角家」。
この狭い土地を生かすための「三角の家」なんです。
子供部屋。
奥が直角でなく鋭角になっているのがお分かりいただけるだろうか。
「四角い部屋」がない、「三角の家」。
四角に囲まれている私たちの部屋を見慣れているだけに、
三角の家というのはとても不思議な感覚に陥りました。
写真ではどうにもこうにもお伝えできないので、ぜひ現地に足を運んでいただきたい。
もう一軒、内見できる家があります。
世が世なら大富豪の「清九郎の家」。
漆塗りや一本の木から取り出した木の戸など、
どれもこれも当時の最高級の素材と技術を取り入れたこの家。
例の廻船業で相当な富を築いたようです。
囲炉裏
どの家にも大きな仏壇や神棚があります。
その昔、人が船で海に出ることは死と隣り合わせ。
残された人たちは無事帰ることを祈り、自然と神や仏様への信仰が強くなっていったとのこと。
そういえばこの町、歩くたびにお地蔵さまやお墓があるのですが、
どこを見てもお花が絶えません。
都内のお墓では枯れた仏花や、何も生けていないお墓も目立つ中で、
どこを見てもお花が生けられています。
聞けば、昔の「無事に戻ってきますように」という信仰心が今の時代にも残っていて、
毎日町の誰かがお花を生け替えるのが習慣になっているのだそう。
小さい町だけど、すべてのお墓や地蔵にお花を生けるとなるとかなりの仕事。
海辺近くで生まれたこの町の風習が今も続いているんだなぁと
歴史の重みを感じたりしました。
町の一番奥に神社があります。
この町が残っていて、そんな暮らしもあるのだと知ることができて良かった。
また佐渡に来たら寄りたい町になりました。
・・・とのんびりしていたら帰りのジェットフォイルに危うく乗り遅れそうになりました。
「乗り遅れたらもう仕方ないから明日の仕事をいかなる理由で休むか」
という作戦会議が開かれましたが、なんとかギリギリ無事本土に帰ることができました。
おしまい
去年同様「あの桜を見たい」という理由で強行した佐渡の旅ですが
やっぱり私は佐渡が好きだなぁとしみじみ思うわけです。
佐渡は小さい島だし、アクセスもそんなに良くはないのに
なぜこんなにも私を惹きつけるのか。
なんかがあるんだろう。まだうまく言語化できないけどなんかが。
まだまだ知りたいことが沢山だし見てないところもたくさんなので、
きっとまた来るよ。年1くらいで。
ではまたー