こんにちはささきです
2021年に入ってから何の記事も形にしておりませんで
気が付いたら3月も半ばでございます。
枯れ紫陽花が最盛期を迎える2月、素敵な枯れ紫陽花畑を偶然見つけたので狂ったように撮ってきた2月末。
梅園も近くにある場所なのですが、梅園に背を向けて枯れ紫陽花にカメラを向ける私に
声をかけてきたおじさんとの
「なに撮ってるんですか」
「え・・・枯れた紫陽花です・・・」
というやりとりがとても気まずかったという思い出ができました。
「紫陽花畑」はたくさんあるけれど「枯れ紫陽花畑」というのは実は少ない。
というのもたいていは紫陽花が色あせて朽ち始めると来年に向けて剪定されてしまうのです。
なので管理されている紫陽花畑であればあるほど枯れ紫陽花にはお会いできません。
野生の紫陽花などがあったらよいのでしょうがこのご時世遠方に足を延ばすこともできません。
今回偶然にも枯れ紫陽花畑を見つけた自分よ、でかしたとほめてあげたいきもちです。
枯れ紫陽花は美しい
紫陽花の「花びら」に見えるところは実は花弁でなくてがくなんだそうです。
紫陽花は色があせて、少しグロテスクな色合いになっていくともう見向きもされませんが
私はとても鮮やかな紫陽花よりも色あせ始めて朽ちていく紫陽花が好きという側におります。なんせ根が暗いから
こちらが枯れ紫陽花のスタンダードです。
枯れ紫陽花にスタンダードがあるかは知りませんが今私が決めました。This is Standard。
紫陽花のかたまり感を残したままレースのように乾いていく様はまるでドライフラワーのようです。
「枯れ紫陽花を撮るなら夕方がよろしい。」といったのは私ですが
枯れた紫陽花のがくがレースのように光を透かしてとても美しい。
とはいっても曇天で撮ってもも美しいのが枯れ紫陽花ちゃんの有能なところ。
すっけすけなので割と少ない光の量でも美しくしてくれる。
もちろん強い光でもよろしい。
逆光になんて弱くてよろしい。
枯れ紫陽花ちゃんは光をけっこう反射して飛ばしまくるのでキラキラします。
なぜ「枯れ紫陽花ポートレート」という分野が存在しないのかがふしぎです。
これは枝が折れた枯れ紫陽花ちゃん。
私がわりと小さいころから不思議に思っていたのが、
なぜこんなにカラッカラで誰が見ても「枯れている」のに、花を落とさずに形を保ったままでいるのだろうか。
桜やチューリップはあんなにあっさりとハラハラ散ってしまうのに。
この紫陽花ちゃんなんて枝折れてんのに花がこのまま。生命力強すぎる…。
その答えはよくわからないけど「枯れ紫陽花は枯れていない」のだと思うのです。水分が飛んだだけで。
色あせて、朽ちて葉脈だけになっても生きているその様が好きだ。
・・・などと思ってたら、こんな子もいる。
花(に見える部分)をすべて落とし、枝部分だけが残った子。
ますますわからん・・・枯れ紫陽花とはなんなのだ・・・お前は生きてるのかしんでるのかどっちなんだ・・・
この子も割と落ちている。
この日、合間合間から緑の新芽が少しずつ出始めていたから、
きっとそろそろ1年前の花が落ちる時期なのだろう。
緑の芽が出始めた後、1年前剪定されなかった花たちがどのように落ちるのか
今年はそこに注目して生きていきたい。
根が暗い現像をしてしまいましたが
枯れ紫陽花が光をとても受け止めてくれるので
周りがかなり暗くなってもこんな感じに撮れたりします。
凛と一輪。
枯れてなお生き続けるその姿は薔薇に勝るとも劣らない。と思う。
前から撮りたいな撮りたいなと思っていた枯れ紫陽花ちゃんがたんまりとれてしあわせな一日でした。
今枯れ紫陽花の写真のストック持ってることに関しては日本でも5本指に入ると思います。
枯れ紫陽花はとても良いぞということが伝わればうれしいです。
ではまたー
使用レンズ:Apo-Makroplanar 4/120、Makro-planar2/100、Makro-planar2/50(三種の神器)